子連れ旅行アドバイザー・小暮祥子の『Travel with ｋids』


	『一番のコツは、家族の“今”を知ること！』「子連れ旅行を楽しむコツってなんですか？」と聞かれることが多い。あまりに漠然とした質問に、どう答えたらいいのか迷うが、実は私の中ではひとつ答えが出ている。最近では子連れ向けサービスの充実した宿や施設、そしてツアーも増えてきた。海外旅行は子供の年齢によっては不向きな国や地域も多々あるが、国内にいたっては（こんなところに子供と行って楽しめるの？）と思うような地域でさえ「家族でこんなふうに楽しめます」とPRしているのも目立つ。情報はインターネットの普及で手軽に、無料で、いつでも検索可能。子連れファミリー向けの企画ページを持つ旅行代理店のサイトも多い。業界的にも、特に平日に動ける未就学児を連れたファミリーを誘致することには大きな意味があり、広い範囲で子連れファミリーWELCOMEな状態なのだ。（もちろん「お子様お断り」の例外もあるけれど・・・）では、利用する側として知っておきたい、楽しい「子連れ旅行」をするためのコツとはなんだろうか？ズバリ！それは「メンバーに合った旅」ができるかどうかということではないか。そのために「家族の“今”を知ること」が大切だと思っている。「子連れ旅行」と一口に言っても、親子だけの旅行なのか、三世代旅行、母子グループ旅行、父子旅行などそのスタイルも様々。子供の年齢、性別、兄弟の有無やその年齢差によっても楽しめる内容は違ってくるだろう。100の家族がいれば、旅の楽しみ方も100あるのだ。そこで、家族で楽しい旅行をするには、何より自分の家族のことを良く知ることが大切となる。“今”、子供が興味を持ちそうなことはなんだろう、ママはどんな旅行がしたいのだろう、おじいちゃんやおばあちゃんはどのぐらいの移動距離なら体に負担にならないだろうか、など。 1年前に楽しかった旅行内容が、また今年も楽しめるかというと、子供が成長し条件が変わった“今”は必ずしもそうとは限らない。また「お友達の家族が楽しかったと言うので行ってみたが、うちの家族には合わなかった」というような話も珍しくはない。これが子連れ旅行の難しさでもあり、醍醐味でもある。「家族の“今”を知る」こと。諸々の旅のノウハウを知る以上に「子連れ旅行」に必要なのは、家族に対する日々のこんな姿勢ではないかと思っている。